なぜ多度大社に碧志摩メグがいたらおかしいのか
乳袋大好きマンたちが怒ってクソリプしてくる...🥺
— 吉田あやか🕊三重県議会日本共産党 (@ayaka_comrade3) May 5, 2024
共産党の吉田あやか三重県議のツイートが炎上している。県内の多度大社に碧志摩メグのパネルが設置されていることに「多度大社と関係なさすぎんか」とツッコミを入れたところ、オタク・ネトウヨの猛反発を招いたそうだ。
オタク・ネトウヨは「三重の神社に三重のご当地キャラがいることの何がおかしいんだ!」「そうやって規制するつもりか!」という脊髄反射的な反応が目立つ。いわゆる「表現の自由戦士」と呼ばれるものだ。しかし吉田県議は碧志摩メグの撤去までを訴えたわけではない。ただたんに違和感を表明しただけでしかなく、過剰反応だ。
筆者は三重県に行ったことがある。その経験からすれば、吉田県議の反応は極めて当たり前だとわかる。
多度大社から志摩は100km以上も先の「外国」
(Wiki)
一方で名古屋から遠ざかるほど、特に県都の津市より遠くになるほど関西の文化圏になる。志摩市は南側にあり、桑名から志摩までの距離はなんと100kmも離れている。多度大社は名古屋観光のついでに行けるが、志摩なら現地に泊まる方が一般的だ。なんせ同じ県内とはいえ桑名から志摩までは100km以上離れている。ちなみに志摩から名古屋も大阪も直線距離は同じ120kmなので、ここまで来ると最寄りの大都市は名古屋ではなくもっと都会の大阪の求心力が大きくなる。歴史的にも志摩は志摩国で桑名とは「外国」だった。
ちなみに東京からだと静岡県の沼津が100km先だ。神奈川を飛び越えた東海地方だ。つまり、多度大社に碧志摩メグがいるのは、東京の明治神宮にラブライブのキャラクターがいて「ようこそ沼津へ」と言っているくらいおかしいのである。明らかに違和感しかないのは当たり前である。
ひとくくりにしているのはどっち側なのか
オタク・ネトウヨはよく左翼に対して「萌え絵をひとくくりにして否定するな」とやたらと反発する傾向がある。しかし本件でひとくくりにしているのはどう考えてもそっちの側である。
吉田県議はあくまで地元に根差した地方県議として、三重県民なら誰もが当たり前に持つ感覚で違和感を表明したが、オタクたちは桑名も志摩も「同じ三重県」として同一視し、これを機に大暴れしているのである。おそらく彼らは三重県に一度も行ったことがないし、ほとんど地方に訪れる経験もないのだろう。
ちなみに碧志摩メグは9年前の伊勢志摩サミットの際に「性的すぎる」ことを理由に欧米メディアに注目されるほどの大騒動になり市の公認を撤回された過去がある。それゆえに警戒感と過剰反応が起きてもいるのだが、本当に地域に愛されるキャラクターを目指すなら、設置場所も見せ方も見境のない展開をやめたほうがいいとは思うものだ。